総選挙はてなの感想
予測市場としての総選挙はてな
結局どのくらい予測市場として成功したのだろう？はてなアイデア日記に選挙結果と総選挙はてなの比較表があるが，グラフにしてもう少し比較対象を増やしてみた．
選挙前の議席数
| 自民 | 公 | 民主 | 他 |
| 自民 | 公 | 民主 | 他 |
| 自民 | 公 | 民主 | 他 |
| 自民 | 公 | 民主 | 他 |
小選挙区の得票率（Irregular Expression，赤旗）
| 自民 | 民主 | 他 |
総選挙はてなは，ある程度は議席数を予測できているものの，自民党の大勝を予測できていない．なぜずれたのか，いくつかの可能性が考えられる．
- 選挙前の議席数に影響された
- マスコミ報道などで発表される支持率に影響された
- 実際の支持率に影響された（議席数を予測してではなく，単純に支持する政党を買う人が多かった）
- 民主党支持者が熱心に買い支えるなど，予測を妨げる売買が行われた
支持率と獲得議席数がずれるのは，小選挙区制の特徴である．一方比例区は小選挙区よりも支持率を反映していると考えられるが，予測はこの比例区の結果に近づく方向でずれている．このあたりが影響してそうな気がする．
追記：keyword:総選挙はてなを見て回ったところ、下のような要因も挙げられていた．
- 自民党株は高すぎてみんな手が出なかった（10株単位の売買なので、それだけで110ポイントも必要……）
システムに関する不満
総選挙はてなについては不満も多い．
- 途中で仕様変更が行われたため，価格が大きく変動した．一株あたり5ポイントの上限の撤廃，バンドル販売の開始など．
- はてなアイデアと分離されていない．このため取り引き履歴にはてなアイデアの取り引きが混じって見づらい，idea番号をクリックしても相互に行き来できない，不具合の温床となっていたなどの問題があった．
- はてなアイデアの不具合だが，買い注文を出している人のポイントが少なすぎて取り引きが成立しなくても，最高購入希望価格にその値段が表示される．この場合，その値段で売り注文を出しても取り引きできない．
- はてなアイデアの仕様だが，0.01で買い注文を出しても10株しか取り引きが成立しなかったら，1ポイント/10株＝0.1という値段で取り引きが成立する．idea:5415など
- はてなアイデアの仕様だが，時価評価額の計算が「最近30分間に行われた取引の総ポイント数 / 総株式数」で行われる．このため，前の売買から30分経過してから取り引きを行えば，自分一人で価格操作ができてしまう．例えば0.01で売り注文を出すことによって，支持しない政党の評価額を大幅に下落させることが可能．
- 開始当初，ユーザが政党を追加することが可能だった．これに乗じて「平和党」「自由連合」を追加したが，今回の選挙では候補者を立てなかったのかな．とにかく結果は０．ユーザによって追加された党は削除すべきだったと思われる．つか余計なことせんけりゃよかった．ともかく，みなさまご迷惑をおかけしましたm(__)m
