蝸牛の歩み

蝸牛の如く,ゆっくりでも着実に前へ・・・

 皇南(ファンナム)大塚のような新羅の古墳から出土した馬具装飾品の中には、貝で作られたものがある。一般の観覧客はもちろん専門家でさえ、ただの貝がらだろうと言って通りすぎる。
 しかし、日本の沖縄からきた観覧客たちは、これを見て非情に*1驚いた。「これは…“イモガイ”じゃない!*2」。イモガイは沖縄産の貝だ。

写真を見ると確かにアンボンクロザメか何かイモガイが写っている。でも一般の観覧客が「沖縄の貝だ」と言うだろうか*3。どっちかというと沖縄っぽいのはイモガイではなくてスイジガイなどのソデボラ科の貝ではないかと思うのだが。
あと和名イモガイというイモガイは多分いない。イモガイ科の貝は沖縄以外にも生息するので「イモガイは沖縄産の貝だ」というのはおかしい。

*1:原文ママ.「非常に」の誤植だろう.

*2:原文ママ.「じゃないか!」という驚いた様子だろう.

*3:確かに学研の図鑑では奄美以南となっているが.