蝸牛の歩み

蝸牛の如く,ゆっくりでも着実に前へ・・・

冬尺蛾

夜、隣のK市へ冬尺の調査に。うちの町の積雪は2.5mだが、海沿いのK市はほとんど積もっていなかった。

さて、夜間調査で一番大事なものがライトである。ところが、調査地にもう少しで着こうというところで、ライトを持ってくるのを忘れたことに気づいた。普通の懐中電灯なら車に積んであるのだが、これだと照らす範囲が狭すぎて調査には不都合なのだ。そのため、いつもはSonyのビデオ用のライトを使っている。これなら照らされる範囲が広くて、しかも明るいので調査には非常によいのだ。

しかし、ライトを取りに戻ったのでは往復2時間かかるので、蛾の出現時間帯を過ぎてしまう。懐中電灯で調査するしかない。どうせずっと何も採れないことが続いていたので、今回も何も採れまいとたかをくくっていたのだが、何とかの法則じゃないけれどもこういうときに限って冬尺が飛んでいた。

懐中電灯だとほんの一部しか照らせないので、見つけにくいことはもちろんだが、見つけたときに蛾が飛び回るとすぐに光の範囲から出てしまって、見失ってしまう。それでも何とか3匹捕まえることができた。


Inurois属では最後の方に出現する種。冬の終わりを告げる蛾。

細薄羽冬尺(みんなで作る日本産蛾類図鑑V2)

狙っていた種が出現しないまま、冬も終わってしまうのだろうか……

こちらは白斑冬枝尺。

調査を始めてから、不明種のメスを1個体採集したきりで、ずっと何も採集できなかったので、これは中止した方がよいのではないかと思っていたのだが、まあ何とかデータが得られそうだ。館の森の方でも出現するとよいのだが、2.5mの雪に覆われているのでは無理だろうか?