蝸牛の歩み

蝸牛の如く,ゆっくりでも着実に前へ・・・

赤外LEDで遊ぶ

生物の夜間の生態を撮影するには,その生物が感じない光を使う.しかし,問題は対象生物がどの波長の光を感じるのかがわからないということである.陸貝の場合は赤色光を使っている論文があるものの,本当にその波長を感じないのかという根拠となる文献は引用されていない.他の貝の場合だとsoishidaさんは赤外光(ナイトビジョン)を使って撮影されているそうだ.
というわけで,一応赤外を使おうと考えた.しかし,うちの研究室にはナイトビジョンのついたデジビデはない.仕方がないので,赤外線投光器を自作することにした.無線専門店で赤外線投光用LEDを20個購入.制限抵抗付きで760円.
ちなみに,人間の目に見えない赤外線が出ているかをどうやってチェックするかというと,デジカメの液晶モニターで見ればよい(ただし赤外線をカットするフィルターがついている機種もある).テレビのリモコンで試してみると,電源ボタンや音量ボタンを押すと短い周期で点滅するのが見えた.話に聞いて知ってはいたが,実際見ると「おーっ」と思う.
まずは電池4個(6V)に制限抵抗(470Ω)とLEDを繋いでみると,ぼんやり光ることが確認できた.しかし,ものを照らせるほど明るくない.電圧を15Vかけても暗いまま.やはり個数の問題かと思って,基盤に9個つけてみたが,やはり照明としては使い物にならない.上記サイトの「赤外線発光ダイオード」にあるサンプル写真では十分照明になってるんだけどなあ.可能性として,次のようなことが考えられる.

  • 今回テストに使用したデジカメの赤外域における感度が低い<ビデオカメラで要確認
  • 回路が間違っている<間違うほど複雑じゃありません
  • サンプル写真がウソ<そんなことは無いと思いたい
  • 送られてきたLEDがニセモノ(低照度のもの)<LEDには型番がついてないため確認不能
  • 送られてきた抵抗の値が間違っている<要確認

この中で検証可能な抵抗の値について計算してみる.LEDの仕様がわからないと計算できないので,アールエスコンポーネンツで類似商品の仕様を調査した.だいたいmaxで電圧2V,電流0.1Aといったところらしい.この値を入れると,LED電流制限抵抗は40Ωという結果になった.ひょっとして抵抗が大きすぎるのかな?470Ωという値はちゃんと計算されたものだと思うのだが,一度40Ωも試してみる価値がありそうだ.
to be continued ?
そうそう,SKくんはデジタル一眼レフのリモコンを自作できないかと言っていたが,どうやら発光パターンが複雑そう.PICを使えば何とかなるのか?
追記:PalmNikonのデジカメD70などのリモコンにしちゃおうというソフトNikon Triggerというのが存在する.このサイトからdatabaseをダウンロードすると,

The HEX for the signal is
0000 0069 0005 0000 004B 0447 0014 003C 0014 008C 000F 09C4 0050 0000

ということまでは判明.OmniRemoteのDevelopment Kitで実機の信号をキャプチャしたデータだろうか.しかし,これだけではさっぱりである.ついでに,NECフォーマットというリモコンの赤外線信号の規格がある.そして工作の例.うーん,謎の世界だ.上記HEXコードの意味を調べるか,実機を入手するかすれば,何とかなりそうな気がする.ヒマとカネさえあれば……