蝸牛の歩み

蝸牛の如く,ゆっくりでも着実に前へ・・・

採点

専門学校の期末試験の採点をしている.試験では自由記述欄を設けているのだが,そこでいくつか面白いコメントがあった.いずれも授業ではほとんど(or 全く)触れていないのだが……

「虫には痛点があるのだろうか」

ググった限りでは痛点はなさそう.ただ痛みを感じないかについてはいろいろ考察されているようだ

無脊椎動物は,脊椎動物が示すのと同様な侵害受容性反応を示すようである。すなわち不快刺激を感知し,さらにはそれに反応することができ,場合によってはこれらの反応はオピオイド物質によって修飾を受ける。しかし,少なくともヒトにおいては,不快刺激を受けることと痛みを感じることとは区別される。
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無脊椎動物の不快刺激に対する反応(およびこれらの反応の修飾)は,動物が不快なことを体験しているという意識がない。つまり,ヒトが“痛み”と呼ぶようなものと同種のものに苦むことがない,単純反射であるのかもしれない。
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現時点ではおそらく,Mather(1989)が示唆しているように,無脊椎動物はヒトとは異なっており,もっと多くの資料が必要であると単純に考えておくべきであろう。
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痛みや苦しみを生ずる可能性のある処置を行なうにあっては,動物にとって有利になるように考慮し,もっとも人道的な方法で動物をと殺しなければならない。
http://jsla.lin.go.jp/kaigai-sp/sp-kaigai08-5.html

最後のパラグラフは,我々も考慮に入れておかねばならない問題だろう.

「同じ鳥類なのに鶴が長生きする理由を知りたい」

タンチョウヅルの寿命は20〜25年ぐらい。どうも他の大形鳥類と同じくらいっぽい.

「人は神様が創造されたという方が道理にかなっていると思う」

人は特別なんじゃないかというご意見.うーむ.

「遺伝子組み替え食品について過敏に反応しすぎでは」

農薬使用量が少なければ食べたいと言うのだが,耐農薬の遺伝子組み替えで農薬使用量は増えるという話だったような.どういう遺伝子組み替えをしたのかを消費者が知ることができないし,農薬使用量が少ないかどうかも分からないと思われ.