蝸牛の歩み

蝸牛の如く,ゆっくりでも着実に前へ・・・

トビケラ採集

クロツツトビケラ

仙台から遊びに(?)来ている幾霜さんがトビケラ採集に行きたいというので車を出して貴船川までドライブ.現地について一緒に川に降りたはいいが「トビケラってどんなやつだっけ?」と思っていると,例えば石の表面についている黒くて小さなトゲ状のものがクロツツトビケラだという.お〜なるほど〜.そのほか,砂粒で巣を作るニンギョウトビケラ(これは聞いたことがあった)や,岩から絹糸で作った枝を伸ばしてその先に巣があるキタガミトビケラ*1という面白いやつもいた.
トビケラは馴染みがないと思っていたが,そういえばカタツムリトビケラというトビケラに出会ったことがあるのを思い出した.滋賀で調査をしていたときに,シブキツボが採れるような水が滴るガケで,同行者が「変わった貝を見つけた」というのである.よく見てみるとそれは貝ではなく,砂粒で作られたトビケラの巣であった.そのときは当事者ではなかったので「カタツムリトビケラとカタツムリを間違えるなんて」と笑っていたのだが,奄美大島で林床にこいつが転がっていたときには,自分もまんまと騙されてしまった.そのぐらい見事にカタツムリの殻に似ているのだ.
長野の人はトビケラの幼虫をざざ虫*2として食べるのだそうな.でも今日見たものはうまそうには見えなかったし,その前に小さすぎ……

*1:参考:http://mizotalab.miyakyo-u.ac.jp/Mizotalab/member/Watanabe/Watanabe.html

*2:食用にする川虫をざざ虫と総称し,厳密にはトビケラを青虫,カワゲラをザザムシヘビトンボをマゴタロウムシと呼び分けるそうだ.