蝸牛の歩み

蝸牛の如く,ゆっくりでも着実に前へ・・・

芦生へ

デジカメ臨終前の最後の一枚

アカショウビンを見ようということで10人くらいで芦生へ行ってきた.鳥を見ることが第一の目的ではあるのだが,なぜか手鍬を持っている人(僕です)や網,10mの竿を持っている人もいて,鳥見とは思えない不思議な一行だった.

車止めのところから演習林まで歩いている間でも,いろいろな生き物を見ることができた.イタドリハムシ,ヤマトシリアゲ,テングチョウ,ムカシトンボの幼虫,シカの骨etc.を撮影しながら歩いた.途中,同行者が腰高小臍舞舞を道ばたで拾ったと持ってきてくれた.レアな種なんだけど,以前もSKくんが駐車場で拾ったといっていたし,乾燥する場所に出てきてしまい森に戻れなくなる間抜けなやつなのかも.

地蔵峠から長治谷方面へ.ここでTNGKさんがアカショウビンを見たというのだ.道の脇に沢が流れていて,いい感じの場所だった.ここで事件発生.沢にいたイモリの写真を撮ろう思い,沢に降りようとしたのだが,足場が崩れてバランスを失い沢に尻餅をついてしまい,デジカメC-2100UZを水没させてしまったのだ.電池ボックスやスマートメディアの挿入部にも水が入ってしまい,電源が入らなくなってしまった.ちょうど新しいデジカメが欲しかったし,買い換えるかぁ…….

その付近で昼食をとりながらアカショウビンを待つことにしたのだが,なかなか現れない.「あ、鳴き声が」と思ったらTNGKさんがマネをしていただけだった.「前はこうやって鳴き真似したら来たんや」と言うのだが,今回は空振り.

昼食後さらに進んで行くと,道ばたでムササビの死体が落ちていた.比較的新しく,大きさもちょうどチャック付きポリ袋に入ったので,持って帰ることにした(博物館の人が欲しがるかなと思ったが,結局自分で骨格標本を作ることになりそう).

森の中では,エゾハルゼミ*1の大合唱*2,日当たりのよいところでは,ウスバシロチョウが舞っていた.そして倒木や大木の根元を探すと,禿煙管や(姫?)天鵞絨舞舞が.川沿いの木のウロでは,ミソサザイが巣作りしていたのだが,カメラに望遠レンズをつけた2人はその前から動こうとせず,連写音を響かせていた.

日が傾くころ,演習林をあとにする.車止めまでの林道でゼフィルスがいたのでTNGKさんは自慢の10m竿を振り回して採集していた。一度網を振らせてもらったが、重くて全然コントロールできなかった。素振りでもして鍛えるか……。

アカショウビンに出会えなかったのは残念だったが,生き物に詳しい人と一緒だと普段気が付かない生き物のことも教えてもらえて,とても楽しかった.

*1:後ろから来ていた植物愛好家と思しき集団は「ヒグラシ」と言っていて,よっぽど教えてあげようかと思ったが…….それにしても大声でしゃべる一団だった.鳥が逃げるっての.

*2:セミの鳴き声のページハルゼミ,エゾハルゼミの声が聞けます.