蝸牛の歩み

蝸牛の如く,ゆっくりでも着実に前へ・・・

昆虫にとってコンビニとは何か?

確か豊橋に行ったとき,ホテルでテレビをつけたらこの本の紹介をやっていて,面白げだったので購入.「昆虫にとって○○とは何か?」という28の問いからなっている.この間福井に行ったときに電車の中で読了.

その中で「昆虫にとって自然保護とは何か?」「昆虫にとって人間の持つ価値観とは何か?」という2つの章は考えさせられる内容だ.この著者は自然保護には2つのタイプがあるという.一つ目は「このままでは人間の生存がやばいよ」という危機感から生じる自然保護であり,この考え方に立つと「昆虫を含めた生物種のほとんどは滅びていかざるを得ない」という.これに対して,ノスタルジックな感情に基づく自然保護があり,「滅びていく種のなかには人間に有用である種もいるかもしれない」というのもこのタイプだという.うーん,「人間が生きていくためには生物が絶滅するのは仕方がないんだ」という著者の論調には,同意できないなぁ.

帯に「ちょっとひねくれた自然論」と書かれているが,確かに…….